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2019.05.27 Monday

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2014.03.11 Tuesday

KAMOSHIMONO Vol.3 生命のデザイナー ウイルス2

このシリーズのタイトル「KAMOSHIMONO」の語源である「醸す」とは辞書で引くと次の通りです。

【醸す】

麴 (こうじ)に水を加えて,酒や醬油などをつくる。醸造する。 
△修両譴法い△詈薫狼い箴態を出現させる。 
ある物事,事態を作り出してゆく。もたらす。 

三省堂 大辞林より

僕は「生命」とは
”ついつい何かしらを醸し出す、何かしらを産み出してしまう力”
を指すのではないかと思うのです。

さて、前回に続いてウイルス編ですが、呼吸も代謝も行わないウイルス達は、いったい何を醸しているのでしょう。
ウイルスがどこからやって来るのか、という事についてこんな説があります。
 

ウイルスは宇宙空間からやって来る。
細胞を持たず呼吸も新陳代謝も必要ないウイルスは、
真空の宇宙空間でも存在可能であり、事実、大気圏外でも見つかっている。

毎年少しずつ形態の違うインフルエンザが流行するのは、
大気圏外の強い宇宙線を浴びて変異したインフルエンザが、
太陽風と共に天から降りて来るのからである。
 

真偽の程はともかく、そんな説も飛び出しちゃうくらい意味不明なウイルスって、すごく面白い存在だと思うのです。

そんな宇宙生物?ウイルスは、我々ヒトゲノムの中に住み着いている。ということを僕が知ったのは、つい最近の事でした。

その前に、まずウイルスの増え方のおさらい。

自分で増殖する仕組みを持たないウイルスは、図1の様にほかの細胞を利用して増えます。(「ウイルスと地球生命 岩波書店」を参考に作成)

  • 細胞に取り付いたウイルスは、遺伝子を細胞内に注入(1)
  • 注入されたウイルス遺伝子は、細胞内のパーツを子ウイルスの材料に利用して組立て(2)
  • 子ウイルスを大量生産して細胞から飛び出していく(3)
  • おかげで感染した細胞はぼろぼろになる。ウイルスが病原体である所以です。

以上、中学生物で教わるウイルスの増え方でした。

ところが、侵入したウイルス遺伝子が、元の細胞の遺伝子と融合して、そのまま住み着くものがあります。
しかも生物の親から子へ、世代を超えて引き継がれて行く場合さえあります。(ウイルス化石と呼ばれたりしています)

前回ウイルスの働きの例として取り上げた、妊婦の胎盤で活躍するウイルスも、こうした遺伝子の中に住み着いているウイルスの働きによるものです。

さらに驚くことは、こうしたゲノム(遺伝子全体)に含まれるウイルス由来の遺伝子の占める割合です。
 

ヒトゲノムの割合
「パンデミックから共存へ YOMIURI ONLINE」を参考に作成


ヒトゲノムの内、なんとヒト機能遺伝子はたった1.5%であり、現在分かっているだけでもほぼ半分はウイルス由来なのです。

これを見て、単に”ゲノムの中にウイルスが共生している〜”なんて説明されても、無理があると思うのは僕だけでしょうか?

だって、オリジナルは1.5%で残りが共生?それって変じゃない?

人は自分のものは自分のもの、自分の遺伝子も自分のもの、という目で見てしまいがちです。

そしてウイルスは外から侵入して来る病原体であり、他者と捉えてしまいがちです。

でも、ここは思い切って遺伝子というものはそもそもウイルス由来である、と捉えてみてはどうでしょう。
 

そのシナリオはこんな感じ。

かつて宇宙かどこかで産まれたウイルス君が、より居心地の良い場所を求めて原始の地球に発生した有機物の泡に潜り込んだ(=細胞の誕生)。

ウイルスの細胞への侵入の試みはその後も延々と続き、あるものは元の遺伝子と融合し、あるものは淘汰され、様々なバリエーションの生命デザインを生み出すきっかけとなった。

そのバリエーションの一つが”ヒト”という生物の形態をとりあえずとっている…。


ウイルスは、未だ生物か非生物かもはっきりしない、宇宙からやって来たかもしれない得体の知れない物ですが、

そんなものが私たちの細胞の核に住み着いているどころか、大半を占めているというのはどうやら事実です。

私たちの遺伝子がウイルスそのものだとすれば、この体はウイルス達の醸しもの・・・

そう、私たちこそ宇宙生物ウイルスの子供達そのものです。

どうです?
何だか、
なんでも出来そうな気が湧いてきませんか?


小さな世界を探求することと、空を見上げることは、同じ宇宙を覗くことかもしれません。

さて、次回からはようやく細胞を持つ微生物の話に進みたいと思います。

tOmOkicHi

2019.05.27 Monday

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