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2014.03.01 Saturday

KAMOSHIMONO Vol.2 生命のデザイナー ウイルス1

 さて、微生物を眺めながら世界観を見直してみようという試み、トップバッターは地球上でもっとも小さな生物、ウイルスから始めようと思います。
もっとも、ウイルスは生物なのか非生物なのか、という問いは科学者の間でも意見が分かれているそうですが、僕は科学者ではないので、こいつは生物だと決めてかかりますw。
宇宙生物ではないかとさえ思っています。
ちなみにどうしてウイルスは生物ではない、という意見があるかというと、

・細胞の構造を持っていない(遺伝子をタンパク質の殻が包んでいるだけ)
・呼吸もエネルギー代謝も行わない
・細胞分裂も生殖活動もしない(増殖する時は他の細胞の能力を利用する)

てな具合に生物の基本原則に乗っ取っていない感じだからです。
そう言われると、確かに生物らしさを感じられないですが、しかしこのウイルス、実はすべての生物にとって、あるいは地球の環境にとってさえ、とてつもなく大きな役割を果たしているらしいことが次々と分かって来ています。

 ところで、ウイルスと言ってまず思い浮かべるのが、風邪やインフルエンザなどなど、厄介な病原体というイメージだと思います。
インフルエンザウイルスは、毎年微妙にその形(=デザイン)を変えて現れる為に、人体の方は一度免疫ができても翌年にはまた新たな免疫を作り直す必要に迫られる。
インフルエンザはデザインを変えて流行をつくる

毎年異なるデザインで流行をつくるなんて、デザイナー真っ青ですね。
もっとも、ファッションの大流行はもてはやされても、インフルエンザのそれは歓迎されませんが。

そんなウイルスのデザイナーとしての働きは、ウイルス自身の話にとどまりません。

 次の写真は「エリシア・クロロティカ」という北米の海に住む貝殻の無い貝”ウミウシ”の仲間です。
貝ですから、もちろん動物です。しかしこの緑色の貝は、植物の様に体の中の葉緑体によって光合成でエネルギーを得るので、餌をとらずに生活することが出来ます。
Photo By EOL Learning and Education Group
実はこの葉緑体は、もともとウミウシが餌として食べた藻類から体に取り込んだものです。
ですが、ふつう餌として食べたものは、消化され栄養となって体に取り込まれますよね。
仮に葉緑体を消化せずに体に取り込めたとしても、その機能をそのまま利用してエネルギーを得る、なんてことは出来ないはずです。
そこで登場するのがウイルス。
このウミウシの遺伝子は、ある種のウイルスに感染した状態になっていて、このウイルスの働きで植物の遺伝子の一部がウミウシの遺伝子に取り込まれます。すると葉緑体はまるで植物の中にあった時と同じ様に働くのだそうです。
つまり遺伝子操作です。
このように、ウイルスは他の生物の遺伝子を作り替え進化させる働きがあります。

そんなウイルスのデザイン力は、我々ヒトにも作用しています。
たとえば、母体が胎児という異物を宿しても拒絶反応を起こさないのは、人の遺伝子に宿っている特定のウイルスが胎盤で働いて、母体の免疫機能が侵入できない障壁を作っているのだそうです。
つまりヒト(おそらく妊娠するすべてのほ乳類)は、その昔こうしたウイルスに感染することで妊娠という特技を獲得した、ということらしいです。

これも、ウイルスというデザイナーの力(神業と言ってもいいかもしれません)のほんの一例です。

先ほどヒトの遺伝子の中にウイルスが宿っている、と書きましたが、
次回はこのあたりからもう少し広げてみたいと思います。
─ tOmOkicHi



参考資料:ウイルスと地球生命 岩波書店


 
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